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アイテム情報 | 「世界から猫が消えたなら (小学館文庫)」

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Yasufuku Hiromi

このアイテムを2015年02月08日に読み終わりました

5評価しました

猫は消えないけどね!
携帯も時計も映画も消えるけれど。
猫は消えない。消せない。
まあ猫でなくてもいいのだけれど、やっぱり猫だからこそ消せない!!
猫を抱っこしてフーカフーカする幸せは、自分の寿命より勝る??
そんな事ないか。

このお話の主人公は猫を飼っている、一人暮らしの30歳のお兄さんで、
郵便配達の仕事をしている。
飼っている猫の名前はキャベツで、もとは数年前に亡くなった主人公の母親が飼っていた。
ちなみにその前に飼っていた猫はレタス。
どんなネーミングセンスだ。

このお兄さん。
明日死ぬらしい。
そこに自分そっくりだけれど、やたら派手なアロハを来た悪魔がやってきて、
世界から何かを1つ消す代わりに、寿命を1日伸ばしてあげようと提案。
そこで時計やら電話を消していく。
時計を消して時間から開放され、時間に縛られない事に不安を覚える。
電話を消して繋がらない不便さと、繋がらないからこそ得られる相手を思う時間を思い出す。

そして最後、いかに人はどうでもいい事に時間を費やし、
本当に時間を割くべき事を後回しにしているのかを思い出させてくれる。

私が死ぬ直前、こんな選択肢はないと思うけれど
生きているものはみんな、次の瞬間には死ぬかもしれない。
実は主人公と同じ状況だ。
さて、私が後回しにすべきではない事は何なのか。

こう書くと堅苦しそうな印象だけれど、何せ悪魔はアロハを着ているし
猫のキャベツは途中で時代劇調で「お代官様(主人公)、○○でござる。」としゃべりだすし、軽いトーンでなかなかに楽しい。
あっという間に読めてしまうのに考えさせられる、良い本でした。

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